この記事の目次
  • ・静電気が冬に増える理由
  • ・帯電しにくい重ね着テクニック
  • ・静電気対策作業服の仕組み
  • ・選び方と周辺アイテム
  • ・現場でできる簡単対策

■ 静電気はなぜ冬に増える?

冬は気温が下がり湿度が低くなります。湿度が高いと空気中の水分が静電気を逃がしてくれますが、乾燥した冬は電気が溜まりやすくなります。さらに重ね着による衣類同士の摩擦も増えるため、静電気トラブルが起きやすくなります。

化繊インナー×ポリエステル作業服や、フリース×ナイロンなどは特に帯電が強くなりがちです。

■ 帯電しにくい重ね着テクニック

制電アイテム導入の前に実践したい、重ね着の基本です。ちょっとした工夫で帯電は大きく減ります。

◎ 1. 素材の相性を意識する

帯電しやすい組み合わせの例:ポリエステル×アクリル、ナイロン×フリース、ウール×ポリエステル。これらは摩擦で静電気が発生しやすいです。

おすすめの重ね着順(帯電しにくい)

  1. 内側:綿(コットン)または綿混インナー
  2. 中間:ポリエステル系の保温インナー
  3. 外側:帯電防止加工のある作業服

内側に綿を置くだけで帯電がかなり軽減します。

◎ 2. つるつる素材は中間に入れる

ポリエステルやナイロンなど滑りやすい素材は肌に直接触れると摩擦が増えるため、中間に着るのが効果的です。

◎ 3. フリースは要注意

フリースは暖かい反面、帯電しやすい素材。対策は「綿インナーの上に着る」「フリースの上に帯電防止アウターを着る」「フリース同士の重ね着は避ける」など。

◎ 4. 通気性を意識

厚着しすぎると内部が乾燥しやすく帯電を誘発します。吸湿発熱インナー+適度な通気性のあるミドルレイヤーがベストです。

◎ 5. 帯電防止インナーを活用

最近は帯電防止+保温+吸湿速乾を備えた高機能インナーが増えています。コストパフォーマンスが良く、導入効果が高いアイテムです。

■ 静電気対策作業服の仕組み

帯電防止作業服は生地に導電繊維(例:カーボン糸)を織り込み、体に溜まった電気を逃がす構造です。表面電気抵抗を低く保つ加工や、JIS規格(T8118)に準拠するモデルもあります。

■ 冬でも快適な帯電防止ウェアの選び方

  • 帯電防止×防寒の両立:中綿入りや防風性のある帯電防止アウターがおすすめ。
  • 動きやすさ:ストレッチや軽量素材で作業性を損なわないものを選ぶ。
  • 上下セットの運用:上だけでは不十分な場合があるため、パンツやつなぎの併用も検討。

■ 静電気対策と相性の良い周辺アイテム

  • 帯電防止インナー
  • 帯電防止手袋
  • 導電靴(安全靴)
  • 静電気軽減スプレー
  • 現場の湿度対策(加湿器など)

特にインナーと手袋は導入コストが低く、効果を早く実感できるアイテムです。

■ 現場で今日からできる簡単な静電気対策

  • 綿インナーを活用して衣類同士の摩擦を減らす
  • 保湿クリームで皮膚の乾燥を防ぐ
  • 帯電しやすい素材同士の重ね着を避ける(フリース×フリースなど)
  • 車や金属部分に触れて放電してから作業を始める
まとめ: 冬の現場は「重ね着の素材と順番」+「帯電防止作業服」+「周辺アイテム/環境対策」を組み合わせることで、静電気トラブルを大幅に減らせます。
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本記事は現場の実務に基づく一般的な対策をまとめたものです。特殊環境の場合は別途専門家の相談を推奨します。