【ブログ】安全靴の選び方
現場で働く人にとって、安全靴は滑り事故や落下事故から身を守るためのとても重要なアイテムです。
安全靴の良さは安全性能だけではありません。作業現場では長時間の使用で靴底がすり減ってしまったり、尖ったものを踏む、ひっかけるなど何かと靴の消耗が激しいものです。安全靴は、靴にかかるこうした負担に備えて作られていますので、通常の靴と比べて耐久性がグッとあがり長持ちします。
丈夫で長持ち。危険な作業によるケガのリスクを減らす安全靴には利点がたくさん。最近ではデザインの幅も広がり、一般の方も履きやすい魅力あるデザインの安全靴がどんどん増えています。
スニーカータイプや革製、紐靴やマジックテープなどさまざまなタイプの安全靴がありますので、安全靴の見分け方を知って自分にぴったりの安全靴をぜひ見つけてくださいね!
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安全靴の見つけ方
運送・配送担当のお仕事など長時間歩く方が頑丈だけど重たい靴を選ぶと、すぐに疲れてしまいます。
また建築関係などでは釘やガラス片など尖ったものを踏み抜いてしまうこともあり、靴底に防護板が入っているとより安心ですね。
そのほか寒い場所での作業で足が濡れてしまうと凍傷などの危険がありますので、防水タイプの靴のほうが安全です。また靴の中が冷たくなりやすいスチール先芯よりも樹脂先芯のほうが向いているかもしれません。
自分にとって一番重視すべきことは何なのか、しっかりと検討して最適な1足を見つけましょう。
先芯
先芯は、つま先部分を防御するためのパーツです。
落下物などの危険から足先を保護します。
先芯は素材がスチールのものと樹脂のものの2種類があります。必要に応じて最適なものをお選びください。
スチール先芯(鋼製先芯、鉄鋼芯)
非常に頑丈で安全性の高い先芯です。安全性が高い分、靴が重くなり足が疲れやすくなるというデメリットがあります。またスチール素材の性質上、冬は靴の中が大変冷たくなります。
またスチールは固いため、靴のなかで足指の曲げ伸ばしがしにくく、サイズが合わない靴を選んでしまうと足に痛みが出やすくなります。
そうしたデメリットはあるものの、1トンの重さにも耐えられる抜群の強度がありますので、重機の取り扱い、ガソリンスタンド、自動車整備などの危険が伴う現場には必須といえます。
樹脂先芯
スチール先芯と比べると強度は少し落ちる反面、軽くて疲れにくいのが樹脂先芯です。
運送・配送、倉庫作業など、スチール先芯ほどの強度の必要はないものの足先を保護する必要がある作業に選ばれます。また樹脂先芯はスチール先芯のように冷たくなりません。
近頃は樹脂先芯の安全性も高まってきています。
安全基準(JIS規格・JSAA規格)
安全靴には安全性・耐久性を日本産業規格が規定するJIS規格をクリアした靴(安全靴)と、公益社団法人日本保安用品協会が規定するJSAA規格をクリアした作業靴(プロアクティブスニーカー。プロスニーカーとも呼ばれます)があります。
一般的にJIS規格は皮革製品が多く安全性能が高いため重作業向け、JSAA規格は軽いスニーカ―タイプで一般作業・軽作業向けです。いずれも規格認定のための試験をクリアしており耐久性・安全性が高いため、安全靴を選ぶ際の目安となります。
・JIS規格S級/JSAA規格A種:
約1トンの重量まで耐えられるとされています。
・JIS規格L級/JSAA規格B種:
約450キロの重量まで耐えられるとされています。
【ブログ】安全靴の規格ってナニ?すぐわかるJSAA規格
デザイン
色や形などデザインのカッコよさももちろん選ぶ際のポイントになります。
多くの方が靴を脱ぎ履きするような現場では特に、パッと見て自分のだとわかるようなデザインだとすぐに見つけやすく作業効率もいいですよね。
スニーカータイプorマジックテープタイプ?
着脱が多い方にはマジックテープタイプがおすすめです。手袋をしたままの手で手軽にペリペリっと着脱できるのもマジックテープならでは。またマジックテープの場合、靴ひもが絡まったり、うっかり靴ひもを踏んでしまうこともありません。
一方、ひも靴のスニーカータイプの安全靴は普通の靴との変わらない見た目でタウンユースにも使えます。靴ひもの結び方をアレンジしたり、靴ひもを違う色に変えるなどオリジナルなおしゃれも楽しめるのがよいところ。
ギュッと固く結ぶことで足との一体感が生まれるので、足幅がせまい方や靴をしっかりフィットさせたい方にもおすすめです。
そのほか踵を踏めるスリッポンタイプや最近では紐靴とマジックテープのいいとこどり、BOAシステム採用の紐靴もあります。
靴のタイプ
安全靴は、丈の長さがくるぶしより短い短靴、中編上靴、長編上、半長靴の順に丈が長くなります。
短靴
短靴は通常の靴と見た目が変わらないため使いやすく、動きやすく着脱もしやすいのが利点です。
中編上
足首・くるぶしをしっかり守ります。土砂や水などが入り込むことを防ぎます。
長編上
半長靴
丈の長さが長めでスネあたりまでになり、靴紐はありません。
靴紐がないため脱ぎ履きがしやすく、またズボンの裾をしっかりと靴の中にしまうことで、高熱の火花や蒸気が直接肌に付着することを防ぎます。
プロアクティブスニーカーA種
普通作業用として運送、一般作業や自動車整備などの現場で使用されます。B種よりも強度は高くなります。
プロアクティブスニーカーB種
軽作業用として、軽量の荷物の取り扱いや厨房などの現場で使用されます。
そのほか制電機能を備えた制電シューズや完全防水など、特化した機能を持つ靴もあります。
働く人の足先を守る安全靴、正しく選んで安全に作業したいですね!